トレース付きモノイド圏(traced monoidal category)における、“トレース とモノイド積”、“トレースと結合”の関係を示す。
以前、記事「スーパーポージング公理からスーパーポー ジング定理へ」において、縄跳びの補題を使ってオリジナル形スーパーポー ジング公理を(単純化されたスーパーポージング公理から)示した。よく似た 議論で、2つのトレースされた射のモノイド積を1つのトレースにまとめる公式 が得られる。まずこれを示す。
次に、記事「トレース付きモノイド圏における結合」で示した公式と、トレースと積の関係を組み合わせて、 2つのトレースされた射の結合を1つのトレースにまとめる公式をを示す。
(C, +, 0, σ, Tr)はトレース付きモノイド圏(traced monoidal category)だとする。Cの射 f:A+X→B+X, g:C+Y→D+Yに対して:
TrXA,B(f)+TrYC,D(g) ≒ TrX+YA+C,B+D[(A+σC,X+Y);(f+g);(B+σX,D+Y)]
次の縄跳びの補題を使う。
(A+σC,X);(f+g);(B+σY,D)=(σA,C+X);(g+f);(σD,B+Y)
説明は図の後:
TrX+YA+C,B+D[(A+σC,X+Y);(f+g);(B+σX,D+Y)] から TrXA,B(f)+TrYC,D(g) に向かって変形していく。
f:A+X→B+X、g:B+Y→C+Y とする。
(TrXA,B(f));(TrYB,C(g)) ≒ TrB+X+YA,C[(A+σB,X+Y);(f+g);(σB+X,C+Y)]